アジア小児医療センターってなに、どこにあるの?医師の活動について調べてみた

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アジア小児医療センターについて情熱大陸で話題となっている。カンボジアに開設されたようです。
情熱大陸をご覧になった方はわかると思いますが、映し出された光景に言葉を失った方も多いかもしれませんね。

お金がないから、子供の命をあきらめなければならない、助かるはずの命が病気で子供たちがなくなっていくなど日本では考えにくい光景が広がっております。

そこで気になり、アジア小児医療センターってなに、どこにあるのか?医師の活動などについて調べてみました。

アジア小児医療センターってなに

多くの人が「アジア小児医療センター」という言葉で検索し、その活動に関心を寄せていますが、

吉岡医師

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

この施設は正式には、特定非営利活動法人ジャパンハートが運営する「ジャパンハートこども医療センター(Japan Heart Children’s Medical Center)」を指しているケースがほとんどです。

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

ここは、「医療の届かないところに医療を届ける」を理念に掲げる国際医療NGOジャパンハートによって設立されました。創設者は、日本の小児外科医である吉岡秀人医師です。

「貧困で命を落とす子供」をゼロにするために

この病院の最大の特徴は、原則として18歳以下の子供の診療・手術を無償で行っているという点です。

カンボジアでは、公的医療保険制度が未発達であり、貧困層の人々にとって病院にかかる費用は絶望的に高い壁となっています。

「お金がない」という理由だけで治療を断られ、あるいは受診すらできずに亡くなっていく子供たちが後を絶ちません。

この医療センターは、そうした「経済的な理由で医療から弾き出された子供たち」の最後の砦(とりで)となっています。

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

カンボジアにおける「小児がん」治療の拠点

特に近年、このセンターが力を入れているのが「小児がん」の治療です。

日本では、小児がんの生存率(治癒率)は約8割と言われていますが、カンボジアなどの途上国ではその逆で、生存率は2割以下、あるいはもっと低いのが現状です。

診断がついたときには既に手遅れであったり、高度な治療設備がないために助けられなかったりするケースが多いのです。

ジャパンハートこども医療センターは、カンボジア国内で高度な小児がん治療や手術が受けられる数少ない専門施設として機能しており、小児固形がんの手術件数では国内有数の実績を誇っています。

アジア小児医療センターはどこにあるの

首都プノンペンのような都会のど真ん中にあるわけではありません。

病院があるのは、首都プノンペンから北へ車で約1時間〜1時間半ほど走った場所にある、カンダール州のウドン(Oudong)という地域です。

ウドンはかつてカンボジアの王都があった歴史ある場所ですが、現在はとてものどかな農村地域です。

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あえて首都の中心部ではなく、少し離れた場所に拠点を構えているのには理由があります。

それは、「本当に困っている貧しい人々がアクセスしやすい場所」であること、そして広大な敷地を確保し、多くの患者を受け入れるためです。

病院の敷地内の様子

広大な敷地の中には、外来棟や入院病棟だけでなく、手術室、そして患者の家族が滞在できるスペースなども設けられています。

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

遠方からバスや乗り合いトラックに揺られて何時間もかけてやってくる親子にとって、この場所は単なる病院ではなく、生活の一部をかけた「希望の地」でもあります。

周辺は赤土の道路や田園風景が広がっており、雨季には道路がぬかるむこともあります。

そんな環境の中に、近代的で清潔な医療機器を備えた「ジャパンハートこども医療センター」が建っている光景は、まさに地域の人々にとっての灯台のような存在です。

アジア小児医療センターの医師の活動

圧倒的な「物資不足」との戦い

日本であれば、最新の検査機器ですぐに病名を特定し、最適な薬剤を投与できます。

しかし、カンボジアのこの地では、すべての物資が潤沢にあるわけではありません。

嘉数医師

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

停電が起きることもあれば、必要な特殊な薬剤が国内で手に入らないこともあります。

医師たちは、限られたリソース(資源)の中で、いかにして目の前の命を救うかという、極限の判断を日々迫られています。

「日本なら助かる命が、ここでは助からない」 そんな悔しさを何度も噛み締めながら、それでも「今できる最善」を尽くして手術室に立ち続けています。

神白医師

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

高度な手術への挑戦

このセンターには、日本から長期・短期のボランティア医師や看護師が多く訪れます。

特に小児外科手術においては、カンボジア国内の他の病院では「手術不可能」と断られた難症例の子供たちが最後に辿り着く場所でもあります。

巨大な腫瘍がお腹を占拠してしまった子、生まれつき内臓に重篤な疾患を持つ子。

医師たちは、数時間に及ぶ大手術を行い、子供たちの身体から病巣を取り除きます。

https://www.japanheart.org/activity/medical/asia-childrens-medical-center.html

術後の管理も、日本のようなICU(集中治療室)の設備が完璧に整っているわけではないため、スタッフが24時間体制で、文字通り「つきっきり」で看病を行います。

その献身的な姿は、現地のカンボジア人スタッフの育成にもつながっています。

「心」を救う医療

吉岡秀人医師が常に語る言葉に「医療は人生のインフラであると同時に、愛を届ける手段でもある」というものがあります。

身体の病気を治すことだけがゴールではありません。

親に見捨てられた子、病気のせいで学校に行けなかった子、社会から差別を受けてきた子。

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そうした子供たちに「あなたは大切な存在なんだよ」と伝えることも、ここの医師たちの重要な活動の一部です。

退院していく子供たちの笑顔、そして「ありがとう」と涙を流す親たちの姿が、過酷な環境で働く医療者たちの原動力となっています。

アジア小児医療センターのまとめ

施設名: 一般的に「ジャパンハートこども医療センター」を指す。
場所: カンボジア・カンダール州ウドン地区(首都プノンペン近郊)。
特徴: 18歳以下の子供を原則無料で診療。特に小児がん治療に注力。
活動: 圧倒的な医療格差の中で、日本人の医師・看護師と現地スタッフが協力し、「助かるはずの命」を救うために日々戦っている。

アジア小児医療センターの医師の活動は、カンボジアという物資が届きにくい地域において、圧倒的な物資不足との戦いをしております。

カンボジア医療スタッフへの高度な医療技術の提供や教育指導などを行い、カンボジアの子供たちの命を救っております。

病気を治すことだけが目的ではなく心を救う医療として、親に見捨てられた子や病気のせいで学校に行けなかった子、社会から差別を受けてきた子供などを心の支援も含めて医療活動を行っております。

いかがだったでしょうか。アジア小児医療センターについて調べてみました。

情熱大陸が放送されるまでは、私自身、このアジア小児医療センターの活動について知ることもなかったです。

過酷な地域での医療活動は、日本で暮らす私たちの心の原動力にもなったのではと感じております。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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